今あるコンペをしていて、渋谷川を含む敷地設定なので敷地見学を兼ねて今月オープンした渋谷ストリームを見に行った。
東急東横線から直結しており、地下からのエスカレーターコアを包むガラスボックスが新しくできていた。ちょうど上がりきったところが建築の顔になっていて大階段が用意されている。実際にはこの階段からアクセスする人は多くなさそう。
さらに渋谷川の岸壁に壁泉を設置して、手摺に簡易的なテーブルを設置したり、セットバックしてカフェを向けたり、GLは川をかなり意識した構成だった。
川の対岸はペンシルビルの裏側が表出し、川に影を落としているので明るいとは言えないが、渋谷らしいカオスでとても良い。何より普通見ることのできないカッコいい部分が見れてテンションが上がる。これはさらに下流まで続いているので是非行ってみて欲しい。
しかし川はまだ臭う。上流で下水との堰があるので仕方ないが、川沿いに飲食店を配置していることを考えれば対策した方がよさそう。
ストリーム内部はダイナミックでめちゃかっこいい。ヒカリエより全然良い。ただ商業施設としての空間はほぼ2階と3階だけなので、積み重ね感がないからかもしれない。外観のカーテンウォールも慣れたら良く見えてきた。
基本的に2階部分がメインのストリートで、線路のモチーフが真ん中を突っ切っている。このモチーフが、本物の線路だと思われる部分とそうではない部分があり気になった。
テーマカラーは黄色らしく、随所に使用されている。階段や手摺のディテールが美しく良かった。さらに南東にデッキが伸びているのだが、中途半端なとこで途切れている。今回のコンペはこのデッキを延長して渋谷を空中散歩していくような案になった。
渋谷はディベロッパーがどんなに頑張って開発しても渋谷らしいカオスはどこかに残ってしまうんじゃないかな。地形という制圧し難い基盤に従う都市。それが面白い。
そのあとはSD reviewに行って、高木先生と坂牛先生の作品を見たりして帰った。